[コラム]海外・外国人とまとめてしまう差別

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最近 ネットサーフィンしていると「日本と海外の違い」みたいな記事多いですよね。日常会話でも「欧米人」とか「外人」という言葉はよく出ます。

僕はその使い方に違和感を感じています。

 

使うこと自体はいいんです。僕も使います。例えば「外国人増えたよねあのエリア」くらいなら全然ありだと思うんです。「日本人以外」の人が増えた、というだけのコメントだからです。

 

僕がいま住んでいるシンガポールも人口の3分の1が外国人(!)なので「外国人だらけだよね」と口にしたりします。

でも、下記の場合はどうでしょう。

「日本と海外のデートの仕方の違いにびっくり」

「外国人増えると犯罪増えるよね」

こうなると大きく意味が変わってきます。

 

海外」と「外国」も似た意味で使われていますし、他によく使われる言葉だと「欧米諸国」もあります。どれも曖昧に同じように使われていますけど、実は厳密には違いますよね。

  • 外人=外の人。内部のものでない者。
  • 外国人=外国の人。日本国籍を持たない人。
  • 海外=海の外。一般的に「外国」と同義で使われる。
  • 欧米諸国=ヨーロッパの先進国とアメリカ・カナダ

 

「日本と外国の違い」みたいな記事ってちょっと考えるとおかしいことだらけです。逆の視点で考えるとこんな感じです。

 

トム。アメリカ在住24歳。海外旅行経験なし。

ネットサーフィン中、「アメリカとアジアの違いまとめ」という記事発見。

なんとなく中国・韓国・日本は「アジア」という括りでまとめられていて、「アジア人はキムチが大好き」と書いてある。

トム「へー、アジア人はみんなキムチちょー食べるのか」

次の日、トムはたまたま近所のカフェでたまたま隣に座っていたアジア人と会話。

アジア人=太郎くん。30歳。外資系勤務。英語は結構わかる。

トム「へー日本人なんか。アジア行ったことないや。キムチ毎日食べてるんでしょ?」

太郎くん「いや、たまにだよ。」

トム「え、そうなの?アジア人はみんなキムチ毎日食べてるんじゃないの?」

太郎くん「いや、そんなに・・・」

 

太郎くんは最低でも微妙な気持ちになったでしょう。

キムチは日本でも食べるけど、韓国が発祥だし、アジアって大きくまとめすぎだろ、と思うわけです。

「欧米」といってもヨーロッパは数十カ国あって各国文化は違うし、アメリカなんてヨーロッパから数千キロ離れていてもっと文化の差が大きいです。

 

でも僕たち日本人が「日本は欧米と比べて〜」とか、「海外は犯罪率が高くて危ない」とかポロっと言っているときって、これと全く同じことをしちゃっている。

犯罪が増える、なんてキムチ食べるどうこうより、遥かに繊細なことなのに、そんな安易な発言が飛び交ってしまうわけです。

 

日本以外の国の人をまとめて、「外人」「外国人」とか、白色人種の人をみて「欧米人」とか。しかも潜在的に「外人」って一般的に白色人種のことを指して使われていますよね、多くの場合。

本当はちゃんと区別をすべきなのです。それをせず、日本人以外は全員まとめて 「外国人!」とくくってしまうと、差別になっちゃうわけです。

「差別」という言葉が強すぎるとした場合、控えめに言っても「ignorant」(無知による不作法)といったところでしょうか。

 

このよく言えば純粋無垢で、悪いく言えば無知すぎる状態、そして人種・国籍・文化の違いに対する意識が低い状態で海外に出たりする企業も多いのが現実です。

もちろんそれが海外事業の失敗の要因となってしまったりするわけです。

 

かと言って、区別すれば差別にならないっていうわけでもないのです。区別することも差別につながることがあるわけで。

ただ、日本と韓国じゃ、言葉も文化も生活様式も違うんだぜ、という話です。

「アジア」でひとくくりにはできない。

フィリピンとシンガポールは違う。

マレーシアとベトナムは違う。

それは「欧米諸国」に含まれるアメリカとオランダが違うのと同じ。

みんな、違います。

 

世界は「日本と外国」で構成されているのではなくて、「200くらいの国がある世界で、日本はそのうちの一つ」という考えで見てみると、「外国人」は大雑把に括りすぎです。

 

「世界にはいろんな国があり、それぞれ違う」と心の中で反復するだけでも、すこし「海外」に対する見方が変わりますよ!

Satoru

Satoru

サトル。東京で生まれ、神奈川で育つも、オーストラリア・カナダ・シンガポールと人生の約3分の1を海外で過ごす流浪人。2016年現在、シンガポール在住。 日本、カナダ、そしてシンガポールでゲーム開発会社・IT系企業・コンテンツ製作会社を数社渡り歩く。 日本と海外ビジネスの間に立つ役回りがほとんどだったため、その過程で気づいた文化間の葛藤、その融合、海外生活などのテーマを中心に執筆中。 ブログを読んでくれた方、コメントやフィードバック、ビジネスパートナーシップのお話などお気軽にご連絡ください。

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