EMドライブその後

2014年に燃料が不要で半永久的に飛行を続けることが
可能な装置の実験に成功というRoger Shawyerという科学者の実験が話題になりました。

 

検索すると日本語でも色々な
記事を確認することができますが、この研究そのものは10年以上前から始まっていたようです。

 

時を経て2016年11月、NASAのチームがPeer-reviewed journal(査読付きジャーナル)にEMドライブの実験についての論文をパブリッシュしました。

http://arc.aiaa.orgdoi/10.2514/1.B36120

アメリカのビジネス誌Forbesには少し強目のタイトルで
“How Physics Falls Apart If The EMdrive Works”
(もしEMドライブが動いたなら物理はどのように壊れてしまうのか?)という記事が掲載されました。最近は記事を目立たせるためタイトルと内容の印象が異なるようにも感じます。
もともとこのEMドライブに関しては疑問が多く、疑似科学との呼声もあり、そのため話題にもなったのですが、簡単にEMドライブなるものを説明すると、マイクロ波を密閉容器内で反射させて動く、というのですが、ロケットのように排出する質量のある物質がないのです。実験データにはばらつきがあり、例えば60Wの時に130〜40マイクロニュートンと、数値に差があります。(Forbes内のグラフ参照)

再び話題に上がった理由には、NASAの実験により論文が査読付きジャーナルに掲載されたということが大きな理由だと思います。
確かにこの実験の結果が本当に正しいのであれば、今日までの物理学の理論はひっくり返ってしまいます。過去にも素粒子ニュートリノが光の速さを超えると話題になりましたが、これも計測に使用するケーブルの緩みが原因で撤回されました。

 

EMドライブで起きている現象は科学的検証の最初の段階に過ぎません。今後EMドライブがどのような結果を迎えたとしても、さらなる実験を重ねていくというForbes記事の素晴らしい一文に科学に対する真摯な姿勢が凝縮されているように感じました。
出典: http://www.forbes.com/sites/startswithabang/2016/11/23/how-physics-falls-apart-if-the-emdrive-works/#421acb254b0c

zadnaS

zadnaS

2012年秋から夫の仕事の関係でヨーロッパに生活しています。私自身はごく普通の人ですが、科学系アカデミアにいる夫から主にもらういろんな情報をもっと多くの人に知ってもらいたいと思ったこと、拙文ではありますが文章を書くことが好きなので少しずつ発信していきたいと思っています。

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